目覚ましとしては秀

今朝の7:30、わたしは父に叩き起こされた。「今日はちょっとゆっくり寝れるはずやのに何なん〜?うざ〜」と思いながら、しぶしぶ目を開けると弟も同様に起こされたようで、開いたドアの向こうで眠い目をこすっているのが見えた。父が言った。「緊急事態が発生したんやけど、ちょっと来てくれる?」

「いや、緊急事態にしてはふざけすぎやろ…」とイライラしながら父についてリビングに行き、指差すカウンターの上を見る。そこにいたのは…得体の知れない虫だった。目測だけど体長8ミリ、すっごい太くてもはや楕円の、白いイモムシが5.6匹いて、活発ではないものの頭が動いてた。「えええええ?!キモ!!!何これ?!どっから?!」とパニックになるわたしと弟。父が言った。「全てリビングの端、窓の前の1ヶ所にいました。発生源を突き止めなければおちおち会社にも行けません。」確かにこれは緊急事態。家族会議が必要である。

うちは引っ越して8年だ。部屋は12階で、ママがキレイ好きだったということもあって、家の中で蚊以外の虫とエンカウントしたことがなかったのに、何なんだこいつらは。家族3人、誰も正体が分からない。外から入って来たのかもとも思ったが、網戸は閉まっているし、こんなイモムシみたいなのが大量に侵入してくるって絶対におかしい。確実に家の中に発生源がある。本当にそうだったらかなりキモくて無理だけど、これ以上勝手に人ん家ですくすく育ってもらっても困るし、何としても原因を突き止めなくては…という結論に至った。

我々はGoogle検索に頼ることにしたが、これもまた地獄であった。正体を突き止めるためには、検索で出てきた写真と!実際の虫とを!!比較照合しなければならないのである。「家の中 イモムシ 白い」とかで色々検索して、たくさん気持ち悪い虫の写真をみて照らし合わせたが、違った。全部大きさとか色が違う。米びつとか調味料系の棚には虫が発生しやすいとGoogle検索がいうから、そっちも見たけどそれらしきものはいない。

このあと父は会社に行かなければならない。弟は大学に行くだろう。1番家を出るのが遅いのはわたしである。このまま1人で得体の知れない虫を家中探し回り、どうにか見つけ出して駆除しなければならないのかと思うとちょっとした絶望だった。

その時、台所のカウンターに白いレジ袋が置いてあることに気がついた。2.3日前から置いてある、生の栗の入った袋だ。もしかして…私は再びググった。今度は「栗 虫」で検索をかけると、家の中で虫を発見したのち、写真をあげて何の虫が尋ねている知恵袋を見つけた。やはりうちにいたベイビーたちに似ている。回答とそれに対するお礼の返事を父に向かって読み上げた。

「部屋にドングリか栗がないですか?コナラシギゾウムシに似ています。」

「(袋を見つけて)あっ!!」

「ご回答ありがとうございます!その通りでした。袋に丸い穴が開いてたので、そこから出てきたみたいです。栗も見事にトンネル開通してました。」

「(袋を持ち上げて)うわっ!穴空いてる!」

「栗の入っている袋を見たら10匹以上もウヨウヨしてました…」

「(中をのぞいて)うわ〜〜〜〜!!!」

栗ごと全てディスポーザーにぶち込んで始末☆してやったわ。わたしが掃除を怠ったせいでこんなことに…?!って後悔がやばかったから、原因が栗とわかってひとまず安心…。しかし普段からこまめに掃除しとけば、こんなに悩む必要なかったんやなってかなり反省。

目はしっかりと覚めたけど今でも思い出すと気持ち悪く、もやもやしたので文字に起こしてみました。皆様も栗やどんぐりにはお気をつけて……。